映画「靖国」:県内初上映 混乱なく、盛況に−−新潟「シネ・ウインド」 /新潟【2008.06.08】(毎日新聞)

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 靖国神社を描いたドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」の上映が7日、県内で初めて新潟市中央区八千代2の新潟・市民映画館「シネ・ウインド」で始まった。一部で「反日的内容」などと報じられ、上映を中止する映画館が全国で相次いだが、特に混乱はなく、4回の上映で247人が鑑賞する盛況ぶりだった。
 映画は日本在住の中国人監督、李纓(リイン)さんが、終戦記念日靖国神社の様子などを10年かけて撮影したもの。戦争中、軍人に贈る「靖国刀」を鍛造してきた90歳の刀匠を軸に、神社を参拝する人々や、家族が合祀(ごうし)されている台湾や韓国の遺族などを、ナレーションを入れずに淡々と描いている。
 初回の上映に駆けつけた新潟市東区の製造業の男性(64)は「話題になっているから自分の目で確かめたかった。新潟にも上映する映画館があってうれしい」。同市北区のホームへルパーの女性(65)は「異なる立場の人々に正面から切り込んでいて、頼もしい作品だった。単純に反日的だとも思わなかったし、騒ぐような内容ではないと思う。むしろ、考えるきっかけとして若い人にも見てほしい」と語った。
 上映は、7月4日まで1日3〜4回上映。それ以降は未定。問い合わせは新潟・市民映画館「シネ・ウインド」(025・243・5530)。【黒田阿紗子】