『靖国』フランス公開決定【2008.05.23】(VARIETY)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080523-00000004-vari-ent

 カンヌ映画祭のマルシェ(見本市)で、中国人の李纓 (リ・イン)監督によるドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI』の、フランスにおける配給権をJupiter Communicationsが獲得した。同社は今年中には公開したい、としている。
 香港に拠点を置くFilm Libraryが、本作の海外セールス権をカンヌ映画祭前に購入していた。
 本作は、李監督が靖国神社を10年にわたり取材し、同社の終戦記念日の風景や、靖国刀を作る刀匠を追いながら、日本人の魂や記憶を問う。日本の政治家から神社関係者、そして作品への投資家たちをも巻き込んで物議を醸し、上映を予定していた映画館が急きょ、公開を中止するなどの騒動に発展。だが、配給のナインエンタテインメントとアルゴ・ピクチャーズなどの努力により、今月3日から東京・渋谷シネ・アミューズで公開され、徐々に全国へ広がっている。
 JupiterのトップであるJan Roeloffsは「ますます暴力が横行する世界で、戦争の犯罪性に注目するのは重要な意味がある。戦争の醜く、英雄視しがたい部分を直視することは、その歴史を変えることなく、子どもたちの未来をより良くするために役立つはずです」と説明する。