ドキュメンタリー映画:「花の夢」30日上映 心打つ「中国残留婦人」を記録 /富山【2008.03.11】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080311-00000180-mailo-l16

 ◇事実知らない多くの人へ−−黒部、県内初上映
 第二次世界大戦後、中国大陸に置き去りにされた「中国残留婦人」を記録したドキュメンタリー映画「花の夢」(東志津監督、07年)が30日、黒部市三日市の市国際文化センターコラーレで県内初上映される。
 映画は、18歳で旧満州に渡り、長く中国で辛酸を味わった栗原貞子さんを記録。栗原さんは終戦時、妊娠していたため、混乱の中で帰国することができなかった。その後、中国人男性と結婚。貧しい生活を耐え抜き、終戦後35年を経てようやく帰国した。現在は東京都内で静かに暮らしている。
 東監督は、栗原さんと出会ったことで「残留婦人問題」を知り、映画は3年間の取材を経て完成した。アパートの片隅で「私たちはなぜ、棄てられたのか」という栗原さんの静かな言葉が心を打つ。
 主催する「シネ・ラ・セット21」(大島俊夫代表)は、県内で暮らす残留婦人・孤児として帰国した約20人と家族を含む約50人にも鑑賞を呼びかける計画。大島代表は「この事実をあまり知らない多くの人たちとともに、作品を見ることができたら」と話している。
 上映は午前11時、午後1時半、同4時の3回。前売り券1000円、当日券1300円。問い合わせは大島代表(080・3741・7863)。【青山郁子】