花岡平和記念会:国がNPO認定 事件の記念館建設目指す、平和の発信拠点に /秋田【2008.03.07】(毎日新聞)

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 花岡事件を後世に伝える「花岡記念館」の建設を目指す花岡平和記念会(川田繁幸理事長)が、特定非営利活動法人NPO)として国の認定を受けた。これまで県認定NPOとして活動していたが、国の認定を受けたことで、税制上の優遇措置があるという。同会が6日、記者会見を開き発表した。
 同会は02年6月に発足し、現在は大館市民など約80人が会員登録。国には昨年3月に申請し、先月20日、国税庁長官名で「平成20年3月1日から22年2月28日まで認定NPOとして認める」との通知が届いた。
 花岡事件は戦時中、大館市花岡町の鹿島組・花岡鉱山に強制連行された中国人が過酷な労働や食料不足、拷問などの虐待に耐えかね、1945年6月30日に一斉ほう起し、418人が死亡したとされる事件。
 記念館建設は事件を語り継ぎ、生存者(現在約10人)と遺族の交流を通じて花岡から真の平和を発信する拠点とするのが目的。
 事業費は募金で集める計画で、02年秋からに開始した募金でこれまでに約2800万円が集まった。建設用地として花岡町地区に約1000平方メートルの土地を購入済みで、造成費も含め約1600万円を充てた。建設費用と収蔵物整備費用には約5000万円を見込んでいる。
 同館建設は中国人側が鹿島などに求めていた「謝罪」「補償」「記念館建設」の3項目のうちの一つ。00年11月に和解が成立し、補償問題も一定程度進んでいる。残った記念館のため同会はさらに募金の輪を広げてゆくという。【村川幸夫】