<厚労省>原爆症認定基準見直しで「原因確率」採用せず【2008.02.18】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080218-00000096-mai-pol

 原爆症認定基準の見直し問題で、厚生労働省は18日の被爆者代表らとの協議で、被爆者側の批判が強い「原因確率」を、4月から導入される新たな審査方法では採用しないことを表明した。従来は病状にかかわらずほぼ機械的に却下処分されていた原因確率10%未満の被爆者が、被爆状況や病名などで判断されることになる。
 原因確率は病気が原爆放射線に起因する可能性を数値化したもの。非公開の協議に出席した原爆症集団訴訟弁護団によると、厚労省は原因確率が10%以上の被爆者は無審査で救済するが、10%未満で個別審査に回った場合は、被爆状況や病名など原因確率以外の要素で判断することを明らかにした。また1月に公表した概要では「100時間以内に爆心地付近に立ち入り」としていた認定要件の一つについて「爆心地付近」とは約2キロ以内だとの説明があったという。【清水健二】
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