竹島、解説書に明記=「固有領土」表現は避ける−中学新学習指導要領・文科省【2008.07.14】(時事通信)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080714-00000081-jij-pol

 文部科学省は14日午後、日韓両国が領有権を主張している竹島について明記した中学校社会科の新学習指導要領解説書を公表した。政府内で調整した結果、当初検討した「固有の領土」との記述は避け、「北方領土と同様にわが国の領土・領域について理解を深めさせる」という韓国に配慮した表現となった。
 町村信孝官房長官は同日午後の記者会見で、韓国側に冷静な対応を求めたが、韓国側は駐日大使の事実上の召還を決めるなど、強く反発。両国関係に大きな影を落としそうだ。
 竹島の記述を追加したのは解説書の地理部分。「わが国が正当に主張している立場に基づいて、当面する領土問題や経済水域の問題などに着目させたりすることも大切」とした上で、「韓国との間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ(る)」とした。
 北方領土は従来通り「わが国固有の領土」と明記し、新たにロシアによる占拠を「不法に」と表現した。一方、竹島は「北方領土と同様に」とすることで、日本の領有や韓国による占拠を間接的に説明した形だ。