靖国合祀取り消しで初回弁論 国側棄却求める【2008.06.17】(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080617-00000018-ryu-oki

 沖縄戦で亡くなった肉親を無断で靖国神社に合祀(ごうし)され、追悼の自由を侵害されたなどとして、県内の遺族5人が同神社と国を相手に合祀の取り消しなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が17日午後、那覇地裁で行われた。被告側は事前に提出した答弁書で請求棄却を求めている。
 弁論では原告側は3人が意見陳述し、「肉親が国に殉じた英霊として靖国神社に祭られ、再び戦争賛美に利用されるのは許されない」などと、合祀の取り下げを求める。
 開廷を前に原告らは那覇地裁前で集会を開き、支援者約40人が駆け付けた。
 大阪府で同様の訴訟を起こした原告の一人、吉田文枝さん(66)も支援に訪れ、「侵略戦争の戦死をたたえようとする靖国神社を認めてはいけない。共に頑張ろう」と呼び掛けた。
 三宅俊司弁護士は「靖国訴訟は沖縄戦の犠牲者を遺族の手元に取り戻す原点だと思っている」と意義を強調した。