「靖国」で県弁護士会長が声明【2008.04.08】(新潟日報)

http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=109344

 靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」の上映中止問題で、県弁護士会(高野泰夫会長)は8日、上映中止は憲法が保障する表現の自由を侵害しているとの会長声明を発表した。上映を予定する新潟市の映画館「シネ・ウインド」などには、「圧力に屈することなく、毅然とした態度で臨んでほしい」と呼び掛けている。
 日弁連は既に同様の会長声明を出しているが、都道府県単位では本県が初めて。
 声明は「(右翼団体などの)抗議行動は不当な圧力だ。表現の自由と国民の知る権利に対する挑戦だ」と危機感を表明。自民党国会議員が事前に試写会を要請したことには「表現の萎縮(いしゅく)効果を生じさせた慎重を欠いた行動」と批判している。上映予定のシネ・ウインドには「ひるまぬ勇気に敬意を表する」としている。
 高野会長は同日、記者会見し「表現の自由に支えられた民主主義が危機にひんしている」と強調。同会は、妨害活動があった場合、弁護士を紹介するなどの支援をする方針だ。
 会長声明は同日付けで、国、県、新潟市のほか衆参両院、映画関係者に送られた。