在朝被爆者:健診で合意 IPPNW日本支部、北朝鮮担当者と会談 /広島【2008.03.19】(毎日新聞)

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 核兵器廃絶を訴える医師らで作る「核戦争防止国際医師会議」(IPPNW)日本支部長の碓井静照・県医師会長らは18日、広島市役所で会見し、今月7〜11日にインド・ニューデリーで開催された同会議世界大会について報告した。会議では、同会議北朝鮮支部の担当者と公式会談し、今秋か来春にも日本支部の医師らが訪朝して在朝被爆者の検診を行うことで合意したという。
 碓井支部長らによると、会談は9日午後に約30分間、碓井支部長ら日本側8人と、同会議北朝鮮支部に当たる朝鮮反核平和医師会議(KANPP)のカン・ムンリョル事務局長、キム・イルボン常任理事で行われた。北朝鮮在住の被爆者は、数百人いるともされるが詳細はよく分かっておらず、訪朝検診についても、今後、朝鮮総連などを通じて詳細な協議を重ねるという。
 碓井支部長は「被爆者はどこにいても被爆者だ。原爆投下から63年が経っても、世界のどこかで苦しむ人がいれば何らかの形で解決の道を探したい」と意気込みを語った。
 また、碓井支部長は、モンゴルや北朝鮮などで作る同会議北アジア地域の会議も同時期にニューデリーであり、同地域代表として自らがIPPNW副会長に選出されたことも報告した。任期はスイス・バーゼルで開催される次期世界大会までの2年間。【吉川雄策】