<国歌斉唱不起立>神奈川県教育委、教員名集めを継続【2008.02.04】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080204-00000037-mai-soci

 神奈川県教育委員会が国歌斉唱時に起立しなかった教職員の氏名を収集していた問題で、県教委は4日、氏名の収集継続を決めた。県個人情報保護審議会は1月に収集を「不適当」と答申したが、県教委は「起立を粘り強く指導するために氏名が必要」と判断した。
 4日午前に開かれた県教委の定例会で、県教委高校教育課の担当者が「教職員は生徒の指導に携わるという重い職責を自覚してほしい」などと説明し、3月の卒業式も含め今後、収集を継続する方針を報告した。6人の委員から異論は出ず、了承された。
 県教委は05年度から氏名を収集していたが、県個人情報保護審査会が昨年10月、氏名は県個人情報保護条例が収集を禁じた「思想・信条の個人情報」に当たると認定。県教委は収集した氏名が記載された資料をいったん破棄し、継続を求めて条例の運用を扱う審議会に諮問した。
 審議会は1月に「収集は不適当」と答申したものの、「最終的な職権行使は県教委に委ねられている」との判断を示していた。
 氏名を収集された教職員側は「県教委は2度も『ノー』とする答申を受けており、収集継続の根拠はないはず」と強く反発しており、収集の差し止めなどを求める訴訟も検討している。【山下修毅】