中国人強制連行 長崎訴訟 地裁判決

中国人強制連行関係の判決が、ここのところ、続きます。
本日は、長崎。
中国人元労働者ら10人が原告、三菱マテリアル三菱重工が被告。
裁判長は田川直之氏。
原告らに対する強制連行、強制労働の事実は「「人倫に反する違法性の強い事案」として認定し、また「国家無答責」は退けられたが、賠償請求権については、加害行為から二十年以上が経過し消滅したとする「除斥期間」を適用。
加害企業に対しては、強制労働における「安全配慮義務違反」を認定。にもかかわらず、こちらも消滅時効(十年)が成立するとした。

この長崎の裁判で特徴的なのは、遺族原告のなかには、連行後長崎市内で被爆死した人の遺族も含まれているということだ。治安維持法違反などの容疑で逮捕され、長崎市の長崎刑務所浦上刑務支所に収監中に原爆で死亡した。

自分がもし突然拉致されて、強制労働をさせられて、最後に原爆まで浴びたら?
想像することさえ、できない。

判決直後、支援者のなかから、「戦争に時効はないぞ!」という声が法廷に響いたという。まったくだ。

(編集部:舜)