「集団自決」きょう結審 大阪地裁【2007/12/21】(沖縄タイムス)

http://www.okinawatimes.co.jp/day/200712211300_07.html

 沖縄戦時に慶良間諸島で相次いだ住民の「集団自決(強制集団死)」をめぐり、大江健三郎氏の「沖縄ノート」などの著作で名誉を傷つけられているとして、旧日本軍の元戦隊長らが大江氏と岩波書店に慰謝料などを求めた訴訟は二十一日、大阪地裁で結審する。
 住民に「集団自決」を命じた事実はないと主張する元戦隊長の梅澤裕氏(91)ら原告側に、記録や住民の証言から事実は明らかと被告の大江・岩波側が反論。審理は二〇〇五年八月の提訴から約二年五カ月に及び、来年三月には判決が言い渡される見通し。判決が「集団自決」の史実にどこまで踏み込むかが焦点となる。

 同訴訟における梅澤氏らの主張は、「集団自決」に関する表記をめぐって日本軍の強制性が削除された、今年三月公表の歴史教科書検定の根拠になり注目された。